こんにちは、いわいです。
先日、EC-CUBEのマイナーバージョンアップ(2.11.5 ⇒ 2.12.0)がありました。今回のバージョンアップで特徴的なのは、プラグイン機能が追加されたことです。その少し前にあったプレス発表『ECオープンプラットフォームとしてブランドチェンジしたEC-CUBE』は、このプラグイン機能を示唆していたということでした。プラグインは、ユーザーが簡単に機能を追加できる仕組みで、6月18日時点で、SNSツールや宅配業者の送り状発行システムへの連動、大手ネットモールとの在庫連動などのラインナップがあり、機能拡張と言えば、決済サービスが主だった今までのバージョンと比べ、より外部との連携が開かれたとの印象です。方向性としては、なかなかいいんじゃないでしょうか。
オープンソースについて少しだけ学びましょう。

GNU GPLv3
EC-CUBEは、GPL というライセンス体系にもとづいて、ソース公開されています。ここでは、オープンソースについて、少しおさらいしてみることにします。
オープンソースの定義は、Wikipediaによると、、
- 自由な再頒布ができること
- ソースコードを入手できること
- 派生物が存在でき、派生物に同じライセンスを適用できること
(以下省略)
とあります。
何のことかよくわからない方にイメージしやすい例を挙げますと、 “Windows”は、オープンソースではありません。“Office”もオープンソースではありません。“Linux(リナックス)”はオープンソースです。 “Firefox”もオープンソースです。オープンソースとは、プログラムコード(ソースコード)が開示されたアプリケーションを指します。企業にとって「アプリケーション(ソフトウェア)」は知的財産のかたまりです。前述のWindowsのように巨万の富を生み出すお宝を無償で公開して、人類の財産として共有しようというのがオープンソースの思想です。思想というからには、志(こころざし)があります。あなたが利用しているGoogle検索や、ネットショッピング、裏側を支えているのは、LinuxやJavaや、今やその多くはオープンソースによるものです。我々は知らずのうちにその便益を享受しているのだということを肝に銘じて、その志にありがたく感謝しつつ、EC-CUBEを利用することにしましょう。
インストールしてみよう
まずEC-CUBEのHPから最新のモジュールをダウンロードしましょう。しかし将来的には、レンタルサーバーを契約して、インターネットに公開することを想定していますが、まずはとっつきやすさを優先して、ローカルPCにWebサーバー+PHPの実行環境を構築することにします。
オールインワンの実行環境として、マルチプラットフォームで展開されているXAMPP(ザンプと読みます)を使用します。HP(http://www.apachefriends.org/jp/)からモジュールをダウンロードし、インストールを行なってください。OSごとのインストレーションについては、本家サイトに譲らせてもらうことにします。ちなみにXAMPPに含まれているWebサーバー(Apache)もDBサーバー(MySQL)もプログラム言語のPHPも前述のオープンソース資産で、世の中の無償で提供を惜しまない誰かのおかげで成り立っています。
インストールが終われば、XAMPPからWebサーバー、DBサーバーのサービスを起動し、ブラウザからアクセス(http://localhost)してみましょう。こんな画面が立ち上がっていればインストール成功です。次にEC-CUBEのインストールにかかります。が、まずインストール前に準備しておかなければいけないデータベースをDBサーバーに作成します。上記URLからphpMyAdmin(XAMPPポータルの左下リンク押下)を起動し、MySQLにデータベースとデータベースユーザーを作成します。
データベースを作成する時のポイントは、文字コードの指定を「utf8_unicode_ci」にしておくことです。これをしないとどうなるかは分かりません。悪しからず。データベースユーザーを作成する時のポイントは、全権限を付与しパスワード付きでユーザーを作成することです。全権限を付与することでDB権限まわりのトラブルを回避できます。またパスワードはEC-CUBEのインストール時に必須になりますので、ここは抜かりなく。ここまでできたら、ようやくEC-CUBEのダウンロード、インストールに入ってゆきます。
EC-CUBEを本家サイト(https://www.ec-cube.net/)から入手し、ZIPファイルの場合は解凍します。解凍したらこのようなフォルダができますので、任意の場所(例えばC:\でもOK)に配置します。このフォルダをWebサーバーから参照するには、パスを通してやる必要があるので、httpd.conf を編集します。Macの場合、XAMPP/xamppfiles/etc/httpd.conf となっています。権限がなくて編集できない場合は、管理者権限でファイルを開き(MacOSXなら”sudo”、Windowsなら”runas”コマンドを使用します)、以下の文字列を追加します。
ポイントは、パスにスペースが含まれる場合は、上記のように二重引用符「“」で括っておくことと、エイリアスフォルダ(/eccube)と実際のフォルダパス(%配置したパス%/eccube-2.12.0/html)の最後をスラッシュ「/」で終わるか、終わらないかは合わせておく必要があります。httpd.conf を編集したらWebサーバーを再起動させます。
再起動が終わったら、早速先ほど定義したエイリアス(http://localhost/eccube)にアクセスしてみましょう。ちゃんとこのような画面が表示されれば、ここまではうまく行っています。
うまく行かない人は、ちゃんとhttpd.conf にパスが設定できていないか、あるいはファイルやディレクトリの権限が十分でない場合があります。今回はローカル環境ですのでセキュリティはあまり気にせず、全ファイルと全ディレクトリに全権限を与えてしまうことにします。※これは書き込み権限を必要とする cache や temp といった一部のディレクトリに個別にパーミッション(アクセス権限)を付与する煩雑さを避けるためです。
find ./ -type f -print | xargs chmod 777
find ./ -type d -print | xargs chmod 777
あとはウイザードにそって、インストール手順をすすめていけば完了です。
今日はここまで。ばいばい。
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